今日の「猫」便り-1

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    毎日、我が家の猫をスケッチをするのが習慣になりました。まるまったり、伸びたり、あくびしたり、お尻上げたり…。猫の表情はそれはもう豊かで、見ているだけで癒され時間を忘れてしまいます。



日々、愛猫をスケッチしていると、些細なことに気づきます。「おや、いつもより毛艶が悪いな」「今日は鼻の色のピンクが濃いぞ」「耳の毛がいつもよりフサフサしている」などなど。どれもが普段は気づかないほど、些細な変化です。

ある日のこと。いつものように猫をスケッチしていると、口のまわりの色がくすんでいることに気がつきました。絵は、絵の具の微妙な色づかいで表現するので、こういった変化にすぐ気づきます。気になったので口の中を観察。すると、「うっ!」。歯茎がぷくっと腫れて歯の付け根から出血! 猫にとっては致命傷の「歯肉炎」でした。

こりゃ大変…と、この日から毎日、抵抗して暴れる猫を押さえてつけて歯磨き三昧。雨の日も風の日も嵐の日も、噛まれようが引っかかれようが、朝昼晩ひたすら歯磨き。このしつこさに、ついに猫も陥落。今では歯ブラシを近づけると、横目でちらっと見てから、ふ~っと鼻でため息をつき、「ほら早くやれよっ」と、自ら口を開けるようになりました。おかげで歯茎も復活です。鮮やかなピンク色ももどり、めでたしめでたしと相成りました。


↑歯肉炎が直った我が家の千代子。

絵を描くと、必然的に観察力が高まります。観察力が高まると、ちょっとした変化に気がつきます。たとえ絵が苦手でも、上手に描くことができなくとも、愛する子供や家族の肖像を描いてみてはいかがでしょうか。大切な人を守れるかもしれません。

PROFILE

  • 松浦裕子 ライター、ネイチャー・アーティスト。


    アニメーションの背景画を学び、宮崎駿監督の「となりのトトロ」「魔女の宅急便」などのにも参加。その後、絵本編集や雑誌ライターなど幅広く勤める。15年前よりストーンアートのワークショップをスタートし人気を集める。2017年夏より「自然のワークショップ・スタジオペチカ」をオープン。著書に「こだわりの豆菓子」(小学館、以下同)「寝台列車の旅」「つるの剛士のこどもをゲンキにする本」、構成編集に「生活探検大図鑑」「忌野清志郎・サイクリングブルース」「旅する清志郎」など多数

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